息抜きにブログを連投します。

このところ、お客さまから提案資料のリライトを依頼して頂くことが多くなってきました。

キッカケは、予算規模1億円を超える入札案件の提案書づくり。30ページを超える提案書をリライトさせて頂き、結果、このお客さまは当該の案件を受託するに至りました(心の底からホッとしました…)。

そしてまた、私はこの手のお仕事、つまり伝えるべき情報を整理し、視認性などにも配慮しながらリライト、リデザインしていく作業がかなり、といいますか、実は大好きでありまして、喜んでお受けしている状況です。

しかしそれにしても、このような提案書づくりの場面で非常に不可解に思うことがあります。それは、提案書づくりには一般的に、恐らくほとんどの場合、マイクロソフト社の「パワーポイント」というソフトウェアが使われている、ということです。

パワーポイントは、この世で初めて有名になったプレゼンテーションソフト、といいますか、パソコンでプレゼンする、というスタイルをこの世に広めた、非常に大きな功績があると思っています。

また、プレゼンだけでなく、企画書、提案書を作る際のデフォルトソフト的な地位も確立していると思います。


パワーポイントのデフォルト画面(Mac版)

。。なのですが、パワーポイントで作られた資料でセンスがいいものを見たことがほとんどありません。。ほとんどの場合、紙面一杯に情報を詰め込めるだけ詰め込んで、いったい何がいいたいのかまったく分からない、また、色のセンスなども正直かなりダサイ。。というケースが非常に多いように思います。

なぜそうなってしまうのか? それは、そもそもパワーポイント自体が、そういう作りになっているからだと思います。「そういう作り」というのはつまり、デフォルトの設定そのままで使うと非常にダサイ感じに仕上がってしまうようにそもそも作られている。

なので、私はもうこの10年以上、パワーポイントで資料を作ったことがありません。代わりに、Appleが出しているMac用の無料ソフト「Keynote」を使っています。


Keynoteのデフォルト画面

Keynoteはとにかくシンプルにできており、また、微調整が非常にやりやすく、フォントも高品質で配色もラクなため、一度使い始めると二度とパワーポイントには戻れない。。という個人的な体験があるので、こんなに良いソフトウェアがあるのになぜ世の中はパワーポイントに固執するのかな?と思ったりするのですが、それよりもっと不可解なことは、Keynoteレベルの使いやすさと品質に匹敵するプレゼンテーションソフトがWindows用に現れないことです。もちろん、探せばあるのかもしれませんが、耳に入ってこないということはパワーポイントを凌駕するほど普及はしていないのでしょう。

なお、Keynoteにも弱点はあります。それは、それこそ世の中のプレゼンテーションソフトのデフォルトはパワーポイントなので、元データをそのまま共有できないということ。ただ、Keynoteにはパワーポイント形式でデータを書き出す機能があり、100%ではないですがそこそこ使えます。

で、実際のところビジネスの現場でKeynoteはツカえるのかどうかですが、私の場合は以下3つのデータ形式を使い分けています。

<Keynote形式のデータ>
元データとして保管/編集

<パワーポイント形式のデータ>
Windowsユーザー用、もしくはMacでもパワーポイントでプレゼン資料を作っている人たちとの共有用

<PDF形式のデータ>
入札案件などでは最終的に印刷したものを持ち込んで入札することが多いため、そういう場合はKeynoteから高解像度で書き出したPDFを印刷。

まぁKeynoteで作ったからといって提案が必ず通るわけではないですが(現場によっては逆にパワーポイントのコテコテ感が求められているのかも?と思う今日この頃)、でもスピーディーにセンスの良い資料を作りたい方には、ぜひ一度Keynoteを触ってみて頂きたいと思っています。