昨年、20年ぶりのモデルチェンジでファンを大いに沸かせたスズキジムニーですが、いま、その特設サイトに「ジムニーの歴史」というページがあり、そこから歴代ジムニーのカタログをPDFでダウンロードすることができます。これはすごい。。

そして実際に全てのPDFをダウンロードして見てみたのですが、気づいてははーと思ったのが、昔はカタログのページごとにちゃんとキャッチコピーが打たれていたこと。世の中的に最近はキャッチコピーというもの自体の存在感が薄いように感じているのですが、1980年代くらいまではしっかりしたキャッチコピーがあって、それがカタログの質感をビシッと高めていたことがよく分かりました。

そして1993年に発売された前代モデルのカタログからは締まりのあるキャッチコピーが影を潜め、そのぶんカタログのキレもなくなったように思います。最新モデルのカタログも、やはりビシッと決まる感じのキャッチコピーはありませんでした。

まあでも実はこの状況はジムニーのカタログに限った話ではないと思います。私は幼少の頃からカタログ集めが趣味で、クルマや楽器、オーディオなど自分が興味のある製品のカタログを片っ端から集めては、そのテキストを全部暗記してしまうほど何度も読み込んでいました。(そういう意味では、私がブランディングとか広報などの「伝えること」に興味を持った原点はその頃にあると思います)。

そして、そこに打たれた強いキャッチコピーに心底グッときていたわけですが、いまの時代はなぜかそういったキレるキャッチコピーがない。クオリティが下がったというより、一言で心を揺さぶられるようなインパクトのあるキャッチコピー、というスタイル自体を目にすることが昔に比べてずいぶん少なくなったと思います。

理由としては、時代的に媒体が紙からWebに移ったせいで、紙のカタログをじっくり眺めては購入意欲を高める、という行為そのものがなくなったからかもしれません。いずれにしても80年代にカタログを集めまくっていた人間としてはちょっと残念というか、楽しくなくなってしまったのは否めません。。